[COLUMN] Album of the Year 2008 – 2008年に聴いたアルバムベスト10
さぁ今年ももう終わり。31日にこのエントリを書くのが習慣となっている俺です。1年をその年に聴いた音楽で総括する、なんだかそれはとても良いインターネットな習慣だと思うのであります。音楽と生活し、時に支えられ時にはけ口となる、そんな音楽中毒野郎の選んだ今年の10枚。中には旧譜も含まれますが、今年は自分でも意外な事に日本のバンドも選んじゃいました。いや実際めっちゃ聴いてたもんなー。自分にとっては東京に出てすぐの頃に聴いてた音楽とかは、結構感慨深いものがあるもんです。
あとついでに、みなさん良いお年を。
Top 10 Albums of the Year 2008
Bloc Party / Silent Alarm
いきなり旧譜(2005年発売)だけど、今年の後半にこの1枚を知ってからの中毒症状はスゴかった。基本的にはUKインディーロックなんだけど、ドラムの忙しさとわざとらしい変拍子、ダンスミュージックをロックバンドの編成でプレイするという手法が斬新。黒人ヴォーカリストにしては珍しい声質も彼らにとっては個性の面でとってもプラスに働いてると思う。今年3rdアルバムの“Intimacy”が出てるんだけど、1stばかり聴いてた。今年のフジロックに来てたみたいなんだけど、フジ終了後に聴き始めたバンドだったから「ギャース!見逃した!」という思いでいっぱい。次来日した時は見逃さないようにしなきゃ。いやもうこんなスゴいバンド知らなかったなんてお恥ずかしい限り。文句なしに今年最強の1枚。
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God is an Astronaut / God is an Astronaut
大好きなアイルランド出身のポストロックバンドの、多分5thくらい。バンド名を冠した今作は、今までに比べてアップテンポの曲が増えてる気がする。日本でこのバンド聴いてる人って果たして何人いるんだろ、ってくらい日本人には馴染みの薄いポストロックってジャンルだけど、2年くらい前からガーっと盛り上がってきて、最近じゃわりと安定してきたような気がする。といってもまだたまに変なバンドいるけどw アルバムの1曲目「Shadows」で表打ちと裏打ちを交互に行う変則ドラム、7「Zodiac」での彼らには珍しいほど早いBPMでのロック的アプローチは、個人的に沸点超えます。アルバム1枚を通して何度もクライマックスを迎える事のできる傑作。それにしてもこの人ら、毎回ジャケが似てるんだよなぁ・・・。
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Simon Collins / U-Catastrophe //
カナダのバンド。バンド名から想像できる通り、サイモン・コリンズさんのバンド。まぁジョンボビと一緒と言えば一緒のパターン。昔はフロントマンの名前を冠したバンドって結構多かったけど、最近じゃ珍しいよね。これ聴いたの12月頭頃だったと思うから、聴いてる回数そのものはそんなに多くはないんだけど、1回目でガツンとやられた感じ。めっちゃ気に入ってて、ここ最近ずっと聴いてる。早い話が良質なヘヴィロックなんだけど、バンクーバー出身のせいか、冷やっとしたグランジーな印象が、いまだに90年代を引きずってるオールドグランジ野郎的に直撃しちゃったわけであります。最近じゃこういうのポストグランジとも言われるらしいっすね。まぁなんでも“ポスト”付けりゃイイってもんでもありませんが。
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Asian Dub Foundation / Punkara
再生回数で言えば今年1番多かったかもしれない1枚。ちょうど東京出てすぐの頃にハマってて、どこ行くにもこればかり聴いてた。特に11曲目「Stop The Bleeding」は、イントロ入った途端アドレナリンがンガーっと出ちゃう感じ。以前出たベストアルバム内にデモが収録されてて大好きだった曲のリテイク版だと思う。イギーポップが参加してるせいか、今作はかなりロック色が強かった。安心してノレる1枚。彼らの作品の中では比較的聞きやすい方なんじゃないかな。
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te’ / それは、鳴り響く世界から現実的な音を『歌』おうとする思考。
もう数年、毎年のように「今年の10枚!」ってやってるけど、日本のバンドをチョイスするのはこれが初めて。というのも俺ホントに日本の文化に興味がないんです。音楽も映画も国産のものにはほとんど触れない。けど彼らは海外のブログとかで取り上げられてて、しかもポストロック。基本的に歌のないこのジャンルでなら、日本からもきっとイイバンドが出てくるだろうと思っていたところ。早速聴いてみるとこれがめちゃめちゃ良かった。いやホント信じられないくらい内省的で、かつドラムもウマい。東京のバンドなので、その内ステージを見てみたいなと。ノイズは控えめ、轟音はキツ目、コントラストもキツ目、ポストロックにしてはアップテンポなパートもわりとある、といった感じ。
te’ / それは、鳴り響く世界から現実的な音を『歌』おうとする思考。
Meshuggah / obZen
10月に行ってきたラウドパークで初めてステージを見てぶっとんだ。彼らの音源は元々“Destroy Erase Improve”をリアルタイムで聴いてはいたんだけど(1995年発表。もう相当昔だなー)、当時はそこまでハマらなかった。変拍子の嵐というテクニカル過ぎる音像が、なんだか小難しく聞こえたんだと思う。けど1度あの完璧なステージを見てモッシュの最前線で暴れてしまうと、確かに難しい音楽ではあるけど普通にノレばイイんだ、みたいに開き直って聴けるようになった。とにかくやかましくて、時々どっちが表なのか裏なのか分からなくなる、完璧なアングリーミュージック。できれば車の中でギャーギャー言いながら聴きたいところ。
Shinedown / The Sound of Madness
3年くらい前に一気に出てきた新規ヘヴィロック勢の中の1組、という印象しかないバンドだったんだけど、このアルバムで大化けした。いやもうめっちゃイイじゃないですかコレ。2ndがわりと残念な感じだったから、「あぁもう終了かな」とか思ってたのがイイ意味で大間違い。3rdめっちゃイイっす。シングルカットされた「Devour」は本国でも大ヒットみたい。西海岸のバンドらしく乾いた音してるんだけど、いわゆる救いのない音ではなくて聴きやすい。ただやっぱり3枚目になってもヴォーカルはジェームズ・ヘットフィールドに似てるなぁ。
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Candlebox / Into the Sun
最初聴いて真っ先に思ったのが、「これぜってーUKのバンドだろ」と思ったら大間違い。シアトルのバンドでした。ディスコグラフィーを調べると見たことのあるジャケが。1stは1993年発売。ポストグランジどころか元祖の方じゃんか。まだ元気に現役で活動してるシアトルバンドの新譜でした。その筋の人なら懐かしい、あのTemple of the Dogに似た感じのシブ目の音。オッサンの演奏するオッサンのためのロックとでも言えましょうか。俺ももう年齢的にアレだしナニな感じなんでね、こういう大人のロックが染みる感じなんでございます。
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Taproot / Our Long Road Home
前作“Blue-Sky Research”がまさに名盤と言える内容だったので今作もめっちゃ期待していたんだけど、ちょっとそこまでじゃなかったな、という印象のTaprootの新譜。いや実際悪くないんだけど、というかどこが悪いのか分からないくらいまとまったアルバムなんだけど、「アカンもうチビりそう」と思える1曲がないっていうのは確か。以前のハードコア色は影をひそめ、スクリームも控えめ、メロのセンスもナイス、歌もウマい。良くも悪くも普通のロックに近づいてます。実際結構聴いてるんだけどなー。本音を言うと、やっぱり俺はチビりたかった、というところでしょうか。
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Guns N’ Roses / Chinese Democracy
まぁお約束ということでw けど実際ロック野郎やメタル野郎で、今回の新譜スルーしたって人ほとんどいないでしょ? 自分も思いっきりガンズ世代なんで、“Use Your Illusion”以降初めての新譜という事ですもん、そりゃ買いますよ、17年ぶりですもん。まぁ特に良かったのは以前流出音源を聴いたことのある3曲目「Better」かな。これめっちゃ好きで、アルバムの前半はかなりの回数聴いてた。けど後半ほとんど聴いてないw まぁね、ガンズが新譜出すってのは言ってみりゃお祭りみたいなもんなのでね、出す事に意義があるわけですよ。正直なところ、「思ってたほど悪くない」という印象。アクセル君意外とまだ声出てんのにもビックリした。ガンズの他の残党組の動向も気になるところ。
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